新NISAの変更ポイント3.非課税保有限度額1800万円の設定
現行のNISAでは、一度売却した投資枠は再度利用することはできません。
たとえば、一般NISAで100万円の買付をし、年内にすべて売却した場合、その年に新たに買付できる金額は残りの投資枠の20万円のみとなり、100万円の枠は復活しません。
翌年には新たに120万円の投資枠がもらえますが、5年分の600万円の枠を使い切ったら、新たに買付することはできません。
新NISAでは、売却しても、買付した金額分の枠が復活します。ただし、復活するのは翌年となります。
たとえば、毎年360万円買付をし、5年後に1800万円の非課税保有限度額に達したとします。現行制度の考え方では、これ以上の買付はできませんが、新NISAでは、売却をして1800万円の利用枠に空きができれば、その分また買付することができます。
このときの1800万円は「簿価残高方式」で管理されます。これは買付金額で枠を把握するということです。200万円で買ったものが値上がりして250万円になって売ったとしても、枠は200万円しか空きません。
常に買付したときの価格(簿価)で計算します。
新NISAの変更ポイント4.非課税保有期間の無期限化
現行制度のNISAは非課税保有期間が限られていますが、新NISAは無期限となります。
これまで一般NISAは5年のタイミングで売却するか、保有を続ける場合はロールオーバーを選択して手続きをする必要がありました。
新NISAでは無期限となったことで、ロールオーバーは不要となり、また期限の制約がないため、投資戦略の幅を広げることができます。
新NISAの変更ポイント5.制度の恒久化
新NISAは恒久化されます。
現行のつみたてNISAのような長期投資向けの制度でも、いつか終わるという心配がありますが、新NISAはいつまでも制度を利用できるという安心感があります。
老後資金の準備など、長い期間をかけて行う投資には、制度の恒久化は有益です。