令和5年度の年金額について、国民年金は6万6250 円、厚生年金はモデル夫婦(会社員の夫と専業主婦の妻)で22万4482 円と厚生労働省より公表されました(2023年1月23日公表)。
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出所:厚生労働省「令和5年度の年金額改定についてお知らせします」
前年度と比べると、国民年金で1434円、厚生年金のモデル夫婦で4889円より上がっています。
ただ一喜一憂はできず、昨今の物価高や少子高齢化による問題もあり、長い目で見れば年金や老後資金に不安を抱える方は多いでしょう。
一般的な年金受給開始年齢は65歳からとなっており、「65歳でリタイアするか、それとも仕事を続けるか」悩まれる方も多いのではないでしょうか。
今回は65歳以上でリタイアした夫婦の支出や収入、貯蓄を見ながら、老後生活を具体的にみていきます。
「65歳以上のリタイア夫婦」月の収支を確認。赤字はいくら?
まずは総務省「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)結果の概要」より、平均的な65歳以上で無職の高齢夫婦の月の収支を確認します。
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出所:総務省「家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)結果の概要」
65歳以上夫婦のみリタイア世帯の家計収支
実収入23万6576円
- うち社会保障給付:21万6519円(91.5%)
支出合計25万5100円
- うち消費支出22万4436円
- うち非消費支出3万664円
▲1万8525円
まず収入と支出で見ると約2万円近くの赤字となりました。
年金部分は約21万円と考えられ、収入の9割を占めています。令和5年度はこの部分が増えますが、一方で去年から食料品や電気代など月の支出が増えている方が大半でしょう。
実際に詳しい支出の内訳も確認します。
「65歳以上のリタイア夫婦」支出を詳しく見る。年金からの天引きにも注意を
以下が平均的な消費支出と非消費支出の内訳です。
65歳以上夫婦のみリタイア世帯の消費支出の内訳
消費支出22万4436円
- 食料:6万5789円
- 住居:1万6498円
- 光熱・水道:1万9496円
- 家具・家事用品:1万434円
- 保健医療:1万6163円
- 交通・通信:2万5232円
- その他の消費支出:4万6542円など
まず消費支出は食費が6万5789円、光熱・水道が1万9496円、交通・通信が2万5232円などでした。
長い目で見れば、去年から続いているように、物価の影響を受けて消費支出が変動する可能性はあります。
また保健医療費が増える可能性や、老後の交通手段とそれにかかる費用についても前もって考えておきたいところでしょう。
65歳以上夫婦のみリタイア世帯の非消費支出の内訳
非消費支出3万664円
- 直接税:1万2109円
- 社会保険料:1万8529円
先ほど年金の平均額が月21万6519円でしたが、そこから非消費支出として3万664円が引かれることになります。
年金生活に入っても、基本的に社会保険料や税金はおさめることになります。
非消費支出を引けば、年金額は18万5855円になります。この点についても前もって確認し、生活設計をおこなう必要があります。
「65歳以上のリタイア夫婦」貯蓄はいくらあるのか
最後に総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」を参考に、世帯主が65歳以上の無職世帯の貯蓄を確認しましょう。
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出所:総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」
【無職世帯】世帯主が65歳以上の貯蓄額
- 貯蓄現在高:2342万円
2016~2021年まで、2000万円を超えました。
まとまった貯蓄がある印象ですが、同調査による、65歳以上の全体の貯蓄分布は以下の通りです。
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出所:総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」
65歳以上の世帯の貯蓄現在高(平均・中央値)
- 平均:2367万円
- 貯蓄保有世帯の中央値:1588万円
こちらも平均が2000万円を超えましたが、貯蓄保有世帯の中央値は1588万円に下がっています。
貯蓄が4000万円以上の方が17.7%の一方で、100万円未満の方が8.3%でした。このように個人差が大きいため、ご家庭に合ったマネープランが重要となります。
まとめにかえて
65歳以上・リタイア夫婦の家計をみてきました。
月の収支は年金額や物価、またライフスタイルによって変化するところも大きいため、貯蓄を保有することが大切となってきます。
老後資金はまとまった金額になりますから、早いうちからコツコツと毎月貯めていくことが有効です。
2024年から新NISAの話題も出ていますから、ご自身に合った資産形成について情報収集してみましょう。
参考資料
宮野 茉莉子
