1. 50代でも「貯蓄ゼロ」世帯は意外に多い

さっそく、50代世帯の貯蓄事情を見ていきましょう。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和3年調査結果」を参考にします。

1.1 50歳代・二人以上世帯の金融資産保有額

(金融資産を保有しない世帯を含む)

  • 平均:1386万円
  • 中央値:400万円

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和3年調査結果」をもとに、LIMO編集部作成

「平均」は一部の極端に大きい値に影響されて、数値が大きくなりやすい傾向があります。その為「中央値」がより実態に近く、参考になりやすい値と言えるでしょう。

50代・二人以上世帯の貯蓄額は中央値で400万円。

分布で見ると、50歳代で貯蓄2000万円超の世帯が18.6%を占める一方で、貯蓄ゼロ世帯も23.2%。およそ4世帯に1世帯が「貯蓄のない世帯」であることがわかりました。

老後必要となる必要資金はひとそれぞれです。とは言え、「老後2000万円問題」でも注目を浴びた2000万円をひとつの指標と考えても、リタイヤまで時間が限られた50代にとっては、少々心配な貯金額かもしれません。