「老後資金に2000万円が必要」と話題になったことを覚えているでしょうか。

日本銀行が2023年1月11日に公表した「生活意識に関するアンケート調査」(第92回<2022年12月調査>)によれば、現在と1年前と比べると物価が上がったと答えた人は94.3%となっており、老後生活に不安を抱える方も増えているでしょう。

実際に老後に入る60歳代では、2000万円貯蓄がある人はどのくらいいるのか、グラフで確認してみましょう。

貯蓄が2000万円あれば老後の心配はいらないと思いがちですが、2000万円でも足りないケースについても3つ紹介し、その場合の対策も考えてみたいと思います。

60歳代の貯蓄額を「二人以上世帯・単身世帯」別に確認

金融広報中央委員会が公表している「家計の金融行動に関する世論調査(2021年)」から、60歳代の貯蓄額の割合をみてみましょう。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査 各種分類別データ(2021年)」をもとに筆者作成

二人以上の世帯の平均は2427万円です。平均は一部の富裕層の高額な貯蓄額に引き上げられる傾向があるため、実態をみるには中央値が参考になります。

中央値は810万円です。割合で一番多いのが3000万円以上の22.8%、次いで金融資産非保有の19%になります。このように両極端になっていることがわかります。

単身世帯の平均は1860万円で、中央値は460万円です。

割合で一番多いのが金融資産非保有の28.8%、次いで3000万円以上の17.7%になります。

こちらも両極端になっていますが、1位と2位が逆になり、貯蓄がない人(金融資産非保有)が3割近く占めています。