4. 60歳代の年金受給額

最後に、いまの60歳代以上が受け取る平均的な年金額を見ていきます。

2022年12月に厚生労働省年金局が公表した「令和3年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、60歳代の年金受給額は以下のとおりです。

出所:厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

4.1 国民年金の月額平均

  • 60歳:3万8945円
  • 61歳:4万150円
  • 62歳:4万1904円
  • 63歳:4万3316円
  • 64歳:4万3842円
  • 65歳:5万8078円
  • 66歳:5万8016円
  • 67歳:5万7810円
  • 68歳:5万7629円
  • 69歳:5万7308円

4.2 厚生年金の月額平均

  • 60歳:8万7233円
  • 61歳:9万4433円
  • 62歳:6万1133円
  • 63歳:7万8660円
  • 64歳:7万9829円
  • 65歳:14万5372円
  • 66歳:14万6610円
  • 67歳:14万4389円
  • 68歳:14万2041円
  • 69歳:14万628円

※国民年金の金額を含む

一般的な受給開始年齢である65歳以降の年金額を見ると、国民年金はおよそ5万円台後半で、厚生年金は14万円台です。標準的な会社員と専業主婦の家庭をモデルケースとした場合、月に夫婦で20万円前後の年金額となることが考えられます。

60歳代以降も、住宅ローンやお子さんの教育費の支払いが続く世帯もあるでしょう。加えて、歳を重ねることで病気や要介護状態になるリスクを意識せざるを得なくなります。

よって、現役時代に近い生活レベルを維持するためには、やはり働くしかないと考える人がいるのも納得です。

ただし、ここで紹介した月額は「あくまでも平均」。現役世代のみなさんであれば、ご自身やパートナーが将来年金をどの程度受け取れそうか、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で把握しておきましょう。