3. 60歳代以降も「なぜ働き続けるのか」

同調査において、全回答者(1000名)に「今後何歳まで働きたいと思うか」を伺ったところ、平均は67.4歳となりました。

出典:日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」

回答者の年齢別にみると、働きたいと思う年齢の平均は下記のとおりです。

  • 45歳~49歳の人:66.3歳
  • 50歳~54歳の人:66.2歳
  • 55歳~59歳の人:65.7歳
  • 60歳~64歳の人:67.8歳
  • 65歳~69歳の人:71.1歳

いずれの年齢でも60代後半まで働きたいと考えているようです。ちなみに65~69歳の人では平均71.1歳という結果でした。

では、なぜみんな60歳以降も働きたいと思うのでしょうか。

出典:日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」

60歳以降も働きたいと思っている人(936名)に、60歳以降も働きたいと思う理由を聞いたところ、「生活の糧を得るため」(77.0%)が最も高く、次いで、「健康を維持するため」(46.2%)、「生活の質を高めるため」(33.9%)、「働くことに生きがいを感じているため」(28.8%)、「仕事を辞めてもやることがないから」(24.9%)となりました。

つまり、金銭面や健康面が理由となっているケースが多いようです。「生きがい」で働く方よりも、必要に迫られて働いている方が多いことがうかがえます。

一般的に、65歳以降は国民年金や厚生年金が受給できるようになりますが、現役時代の年金加入状況や働き方によって、年金額は人それぞれです。

当然、世帯の収入状況によっては、年金だけに頼ることが難しいケースもあるでしょう。最後に今のシニア世代が受給する「厚生年金と国民年金」の受給額も見ていきましょう。