2. 厚生年金「ひと月14万円以上」受給するには年収はいくら必要か?

実際に14万円以上受け取るためにどの程度の年収が必要になるのかを計算していきます。厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は14万4366円です。

前提として14万4366円を受け取ることを想定して計算を行います。なおこの受給額には定額部分の金額が6万5141円(2021年度)含まれています。

平均額から定額部分を差し引いた後の7万9225円を報酬比例分として以下の条件で計算してみましょう。

2.1 試算条件

  • 平成15年4月以降に厚生年金に38年間加入
  • 国民年金は40年間未納なし
  • 配偶者や扶養家族はいない
  • 報酬比例部分が年額96万円

これらの条件を平成15年以降の試算式にあてはめます。

  • 平均標準報酬額×5.481/1000×2003年4月以降の加入期間の月数=96万円
  • 平均標準報酬額×0.005481×456=96
  • 38万4000円×0.005481×456=95万9745円

標準報酬額を38万4000円で計算した場合、定額部分と報酬比例部分をあわせて月約14万円の年金が受給出来ることが確認出来ました。

標準報酬額の38万4000円を年収換算すると約460万円。

生涯年収460万円となれば、老後の厚生年金を14万円以上を受けとれる可能性もありそうですね。