1. 上がり続けた年金保険料

令和4年版厚生労働白書には、2004年からの年金保険料の推移も掲載されています。

出所:厚生労働省「令和4年版 厚生労働白書」

2004年に月額1万3300円となっていた国民年金保険料は、2022年時点で1万6590円に。年間3万9480円負担が増えたことになります。

厚生年金保険料の場合、所得に対して年金保険料率が掛けられる仕組みになっており金額には個人差があります。

よって、元になる年金保険料率でみると、2004年10月の13.934%から18.300%に上昇しています。

2017年9月以降は18.3%を上限に固定されることになったものの、この時点でひと月あたり約4.3%の負担増。

あくまで料率上のはなしではありますが、労使折半の個人ベースで年間26%、企業の負担分も合わせると52%増となり2004年の1.5倍の保険料を国に納める計算になります。

払う人よりも貰う人が増えるペースの方が圧倒的に早い現代では、保険料の負担増は避けられないのは確かです。

しかし、個人の預貯金などであれば、貯蓄に回したお金は将来自分のものとして使うことができますね。

一方、「支払った金額に対し、正比例して年金が増えるわけではない」というのが年金制度の悩ましさだといえるでしょう。