【20~70歳代】金額ごとの貯蓄額の割合は何パーセントか
次に、それぞれの年代の貯蓄額を金額の幅にして、その割合をみていきましょう。
20歳代の貯蓄額割合
20歳代は独身者の実数が多いので、単身世帯の割合をみてみましょう。
20歳代は約4割近くが金融資産非保有(貯蓄ゼロ)となっています。100万円未満も26.6%と高い割合になっています。
割合を足していくと、貯蓄300万円未満が約8割になります。20代は就職して年月が経っていないことが、貯蓄が少ない一番の理由でしょう。
30歳代の貯蓄額割合
30歳代から70歳代は二人以上の世帯の貯蓄額をみていきましょう。
30歳代になると、平均752万円、中央値238万円と20歳代に比べて貯蓄が大きく増えています。
金額ごとのグラフをみると、金融資産非保有(貯蓄ゼロ)が22.7%と一番多くなっていますが、「100万円未満」11.5%、「100万円~200万円未満」9.9%に次いで、「500万円~700万円未満」が9.4%と割合が高くなっているのが興味深いところです。
貯蓄できる人とできない人で差が開き始めているといえそうです。
40歳代の貯蓄額割合
40歳代は、平均916万円、中央値300万円と、30歳代と比べて貯蓄額は増えていますが、支出も多くなる時期であるため、思ったほど貯められない世帯も多いと思います。
金融資産非保有(貯蓄ゼロ)が24.8%と、30歳代よりも割合が高くなっている一方で、「500万円~700万円未満」が9.2%、「1000万円~1500万円未満が」8.5%と、貯蓄が多い階層で割合が高いところもあります。
30歳代で開き始めた差がより顕著になったといえます。
50歳代の貯蓄額割合
50歳代は平均1386万円、中央値400万円となっています。
金融資産非保有(貯蓄ゼロ)が23.2%と相変わらず割合が高くなっていますが、次に割合が高いのが貯蓄3000万円以上の12.9%であるのは特筆すべきでしょう。
会社勤めであれば、50歳代は役職に就くなどして、会社員人生で最も給料が高くなる時期です。貯蓄がある人とない人の差が時間とともに大きく開いた結果といえるでしょう。
60歳代の貯蓄額割合
60歳代は平均2427万円、中央値810万円となっています。貯蓄額の平均は60歳代が一番高くなっています。
割合をみてみると、一番高いのが3000万円以上の22.8%となり、金融資産非保有(貯蓄ゼロ)の19%を上回っています。
60歳代は退職金が入るケースが多いので、貯蓄が大きく増える年代です。そのため、退職金がもらえる人ともらえない人で、二極化する傾向があるようです。
70歳代の貯蓄額割合
70歳代は平均2209万円、中央値1000万円となっています。
60歳代の割合のグラフに似ていますが、60歳代ほど極端ではなくなっています。老後資金として貯蓄したものを、使っていく年代であるためでしょう。