固定資産税を増税すると、財政再建に資するのみならず、東京一極集中の緩和も促すので、一石二鳥の効果が期待されます(経済評論家 塚崎公義)。

景気への影響が少ない増税が重要

新型コロナウイルス感染症対策等により、財政赤字が拡大しています。

今後は、防衛費を増額することになりそうですし、長期的にも高齢化や新薬開発等により医療関係支出が増大すること等が懸念されています。

筆者は、財政が破綻することはないだろうと考えています。その理由は別の機会に詳述しますが、財政赤字を放置してよいとも考えていません。

増税によって景気が悪化することは避ける必要があります。しかし、景気を悪化させない増税が可能ならば実行すべきだと考えています。

その意味で好ましいと考えるのが、固定資産税と相続税の増税です。相続税については別の機会に詳述するとして、本稿では、固定資産税について論じることにしましょう。