3. 厚生年金に加入している場合

老齢基礎年金は、資格期間が10年あればもらうことはできますが、もらえる年金が少ないので、厚生年金で上乗せすることが望ましいです。

厚生年金に加入できるのであれば、長い間加入していた方が、老後の厚生年金は多くもらうことができます。

老齢基礎年金を受給できる権利がある上で、厚生年金に1ヶ月以上の加入期間があれば、65歳以降に厚生年金を受給することができます。(旧法の厚生年金保険法で脱退手当金を受給している方を除きます)

2003年4月より総報酬制度が始まり、年金の受給の計算方法が変わりました。実際に、どのくらい厚生年金がもらえるか計算してみましょう。

計算式:平均標準報酬額 × 給付乗率 × 厚生年金の加入期間

3.1 厚生年金額をシミュレーション

(例)
2003年4月に社会人になったAさん(42歳)、2023年で20年の加入期間になります。この先も勤務し、60歳で退職した場合を見てみましょう。

新入社員から今までの月額の給与を平均します。入社後は給与が少なかったのですが、段々と給与も増えています。

今後のことは予測できないため、平均標準報酬額を40万円で計算しています。

40万円 × 5.481 / 1000 × 38年 × 12月 = 99万9734円
→計算上、99万9700円

この金額に老齢基礎年金を加えれば、大まかな年金額を計算することができます。

老齢基礎年金が満額であれば、

99万9700円(老齢厚生年金)+77万7800円(満額の老齢基礎年金)=177万7500円(年額)
月額にすると、14万8125円が見込めます。

配偶者の方がいらっしゃれば、配偶者の年金も同じように計算しましょう。

「夫が何歳から◯◯円もらえ、妻が何歳から△△円もらえる」と夫婦の年金をシミュレーションすることで、老後のマネープランが立てやすくなります。