1. 老齢厚生年金の受給要件は
みなさんは、老後の年金を受け取れるかご存知でしょうか。厚生年金に加入していた方でも、実は一定条件をクリアしなくてはいけません。
1.1 老齢基礎年金の受給要件を満たしているか?
老齢基礎年金の受給要件とは、厚生年金に加入あるいは、国民年金の受給資格期間を満たしているか?で判断されます。
平成29年8月より、「保険料納付期間+免除期間+カラ期間」が10年以上あれば、65歳から老齢基礎年金を受け取れるように変わりました。それまでは25年以上が必要でしたので、受給できる対象者も増えました。
しかし、10年以上になったとはいえ、国民年金の受給資格期間が10年未満の場合は、年金はもらえません。
国民年金の受給資格期間とは、保険料を納付、免除した期間のことです。期間は、△年〇月分など月数で判断します。
他にも、年金制度に加入していなくても資格期間に加えることができる期間(カラ期間や合算対象期間と呼ばれ、昭和61年3月までの専業主婦の方や平成3年3月までの学生の方で、国民年金保険料を払っていない期間のことです<年金額の計算には入りません>)があります。
当時は第3号被保険者制度や学生納付特例がなかったため、これらの方は国民年金の加入が強制ではありませんでした。
2. 老齢基礎年金はいくらもらえるか
10年以上の受給資格期間があれば、国民年金がもらえます。
例えば、20歳〜60歳まで国民年金に加入し、40年間保険料を払っている自営業の方は、2022年度で77万7800円もらえます。
ただ、10年(120月)払えばもらえるからと、もし10年しか払わなかった場合、受給額は次のようになります。
77万7800円 × 120 / 480 月 = 19万4450円
これは、年金なので年額です。月額にすると12分の1と考えると、かなり心もとない金額になりますね。
その他、免除期間がある場合も、年金額は少なくなってしまいます。