厚生年金と国民年金には個人差がある、だから「今から」自分で準備をする
ここまで、厚生年金の平均額14万円を紐解いてきました。年金額を単純に増やすことは簡単なことではありません。だからこそ、年金制度について正しく理解をすることで、将来の受給額が自分にとって「少ないな」と感じたら「今から」準備を始めたらよいのです。
そのためにも、まずは将来自分がいくらぐらいの年金を受け取れるのか確認をすることから始めるとよいでしょう。毎年、誕生日月に送られてくる「ねんきん定期便」、もしくはすぐにでも確認したいという方は「ねんきんネット」を活用されるとよいでしょう。
しかし、貯金するだけでは、資産を増やすことは難しい時代となりました。複利の効果を使ってお金にも「働いてもらう」ことができれば、今から資産を効率よく増やすことができるかもしれません。
少額からの積立て投資を後押しする国の税制優遇制度、「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」や「つみたてNISA」の活用を検討してもよいかもしれませんね。
資産運用のポイントの1つは「時間」です。運用期間が長いほど、リスクが軽減しリターンが安定してきます。複利の力を借りて、雪だるま式に資産を増やしていくことにも繋がります。
自らの資産を守るためにも、いまから資産運用のはじめの一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和2年度(2020年)厚生年金・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「令和2年4月分からの年金額等について」
- 国税庁「令和3年分 民間給与実態統計調査」
- 金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」
吉田 奈都子