世帯年収1000万円で「高所得貧乏」はどれくらいいるか

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」から、年収1000~1200万円未満の貯蓄額をみてみましょう。

世帯年収1000~1200万円未満の貯蓄額

  • 金融資産非保有:10.8%
  • 100万円未満:4.0%
  • 100~200万円未満:4.8%
  • 200~300万円未満:7.2%
  • 300~400万円未満:3.6%
  • 400~500万円未満:2.0%
  • 500~700万円未満:4.8%
  • 700~1000万円未満:5.2%
  • 1000~1500万円未満:13.2%
  • 1500~2000万円未満:8.0%
  • 2000~3000万円未満:10.4%
  • 3000万円以上:23.2%
  • 無回答:2.8%

平均2361万円・中央値1200万円

平均が2361万円と高くなるのは、3000万円以上貯蓄がある世帯が23.2%と割合が高いことからわかります。より実態に近い中央値は1200万円なので、このあたりが実態を表しているでしょう。

それでも2割以上が貯蓄3000万円以上というのは、貯蓄できている世帯はしっかりと貯蓄している表れです。

一方で、金融資産を保有していない(貯蓄ゼロ)世帯が10.8%、100万円未満が4.0%、100~200万円未満が4.8%となっており、貯蓄が200万円未満の世帯を合わせると19.6%になります。

年収1000~1200万円未満の世帯の約2割が、貯蓄が200万円に満たないという結果です。

貯蓄が200万円未満を「貧乏」というのは語弊があるかもしれませんが、年収1000万円以上ある上での貯蓄額と考えると「高所得貧乏」といえるのではないでしょうか。