「事業成長担保権」は、銀行にとってメリットとなり得るか
ノウハウなどの無形資産をも含めて担保権の対象とする「事業成長担保権」の制度を政府が検討しているとも伝えられます。
とはいえ、企業が倒産すればノウハウなどは散逸するでしょうから、銀行にとってのメリットは限定的でしょう。
日本経済の発展のためには事業性のある企業を育てるべきだ、というのはその通りです。しかし、その役割を担うことを期待するのは投資会社に対してであって、銀行に対して期待するのは無理なのです。
投資会社が事業性のある企業を発掘し、そこに出資して「高い確率で大儲けするか、低い確率で大損するか」という期待値の高い賭けをすればよいのです。
リスク分散のために複数の企業に投資すれば、期待値が高い分だけ利益が得られる可能性は高いはずですから。