波紋を呼んだ香川県のゲーム条例
このように時代の変化に伴い、ゲームの在り方も劇的に変わり続けています。
こうした中、香川県が自治体としては初となる家庭でのインターネットやゲーム使用時間に関する条例「香川県条例24号・香川県ネット・ゲーム依存症対策条例」を2020年4月に試行しました。
これまで夕方以降のゲームセンターの立ち入りに関しては条例や法律が定められていましたが、家庭を対象としたものは全国初のことでした。
WHOもゲーム依存へ警鐘
若年層のゲーム依存問題は日本だけでなく世界でも注目を集め、世界保健機関(WHO)は2019年に「ゲーム依存」を依存症のひとつとして認定しました。
また香川県のネット・ゲーム依存症対策条例は20条からなり、18歳未満の子どもを対象としています。
県市町村と学校そして家庭で連携することを求め、子どものスマートフォンへのフィルタリングソフトウェアの活用や、インターネットやゲーム時間管理などが盛り込まれています。
仮に条約違反をしても罰せられませんが、自治体が家庭でのことに関して条例を制定するのは異例のことです。
賛否両論あるが条例は参考にもなる
条例を不服とし裁判を起こす動きもありますが、香川県の条例の中身は学校で指導されているのと同じように、基本的には「子ども時代の大切な時間を有意義に使って欲しい」という願いが込められています。
もちろん、「平日はゲーム時間60分」「休日は90分」というルールは将来的にプログラマーやeスポーツの選手を目指している子ども達や親にとっては不満に感じることでしょう。
ただ、そうした道を目指していない子どもを持つ親としては、香川県の条例は参考になる部分があります。
ゲームを子ども任せにしていると、自分から切り上げることが難しくなるため、家庭内で明確な時間を定めることが望ましいです。