4. 下がる公的年金の給付額。推移を確認
公的年金は生きているかぎりずっと受け取れます。しかし、日本の年金財政は厳しく、同じ水準が将来にわたって保証されてはいません。
以下は2022年版の厚生労働白書から、標準的な年金受給世帯の年金額の推移をまとめた表 です。年金月額は夫婦2人分の国民年金と夫の厚生年金の合計です。
それぞれの時期の夫の収入は次のとおりです。
- 2004年~2014年:平均標準報酬月額(賞与を除く)36万円
- 2015年~2019年:平均標準報酬額(賞与を含む)42万8000円
- 2020年~2022年:平均標準報酬額(賞与を含む)43万9000円
2004年から夫の収入は増えているにもかかわらず、世帯の年金額は減り続けていることがわかります。つまり、今後受け取る年金額は不確定であり、減る可能性が高いのです。
公的年金は老後生活の柱ではありますが、受取金額の減少は自分の意思でコントロールできません。したがって公的年金が減らされても影響を受けない、自分名義の資産作りが重要なのです。