「高卒or大卒」大学の学費を回収できるか

高卒と大卒では生涯年収に差が出ますが、大学の学費は年々上昇し家計への負担も重くなってきています。大学卒業までにかかる学費を「大卒での就職」で回収できるのでしょうか。

日本政策金融公庫が2021年12月に公表した「令和3年度教育費負担の実態調査結果」によると、大学進学及び在学中にかかる学費は下記のとおりでした。

入学金

日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」

入学金(進学しなかった大学への納付金含む)は、大学別で私立理系が88万8000円、私立文系は81万8000円、国公立大学で67万2000円です。

学費

日本政策金融公庫「令和3年度教育費負担の実態調査結果」

在学中にかかる学費が最も高いのは、私立理系の183万2000円です。次いで私立文系の152万円、国公立大学がそれに続き103万5000円という結果になりました。

また、自宅外通学者への仕送りは年間平均95万8000円です。

大卒と高卒の生涯年収の差は男性では5630万円、女性では6300万円でした。

自宅外通学者への仕送りを加算し、4年間通うことで生じる大学の学費を考慮しても、生涯収入の差額は十分に埋めることができます。

このように、労働条件では大卒に軍配があがるため、収入増に繋がる資格取得や副業、投資などをしない限り、高卒が大卒に年収面で勝てるのは難しいです。