「高卒or大卒」学歴による生涯年収の差
高卒組と大卒組では、就職し働くのに基本的に4年の差が生じます。この差は生涯年収の面で高卒組に有利かと思われますが、トータルでみると大卒の方が生涯年収は高いです。
昨今は大学進学率が上昇し、文部科学省の「令和3年度学校基本調査」によると2021年3月に高校卒業者の大学(学部)進学率は54.9%と過去最高を記録しました。
専門学校や短期大学への進学者も含めると83.8%になります。卒業生の8割以上が高等教育機関に進学していることになり、今の日本で「高卒ですぐに働き始める人」は少数派ということになります。
独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計―労働統計加工指標集―2021」では、複数の勤労条件で学歴による生涯年収を比較しています。
その中でも最も現実的な労働条件でもある「60歳までフルタイムの正社員で同一企業継続就業とは限らない」という条件で、学歴別の平均生涯年収(退職金含めず)の数値をみていきましょう。
学歴や性別での平均生涯年収は以下の通りになります。
高校卒
- 男性・・・2億1280万円
- 女性・・・1億5230万円
高専・短大卒
- 男性・・・2億1530万円
- 女性・・・1億7680万円
大学卒
- 男性・・・2億6910万円
- 女性・・・2億1730万円
男性では高卒と大卒の生涯年収の差は5630万円、女性では6500万円の差が生じています。