「厚生年金15万円」のはずが…振込額に女性が焦ったワケ 年金の額面と手取りの違いとは

2. 「厚生年金月15万円」だと思っていたけれど…天引きにビックリ

そもそも厚生年金15万円で将来の生活費は充足するのか気になります。

総務省の「家計調査報告（2021年）」によると、65歳以上、無職単身世帯の生活費は月々14万4747円とされています。

ただし、ここには住居費が1万円台しか含まれていません。家賃で1万円台というのは考えにくいため、住居費の確保が必要になりますね。

その他、老後といえば介護、医療費なども考えておきたいところです。足りない分は貯蓄で備える必要がありますね。

さらに、忘れてはいけないのが冒頭に記載した天引きされる「税金や保険料」の支払いです。

年金から天引きされる金額は所得や住所地によって異なりますが、ここでは八王子市に住む女性（76歳・年金のみの年間収入180万円）の例を紹介します。

2.1 税金

厚生年金が月額15万円の場合、年間収入は180万円。

上記の女性の場合、「所得税4623円、住民税1万6500円」が天引きされます。

2.2 介護保険料

年金年額が18万円以上の場合、介護保険は年金から天引きになります。

八王子市の場合、上記の女性の介護保険料は年額7万9400円です。

2.3 健康保険料

上記の76歳なので、後期高齢者医療制度の保険料が天引きされます。

東京都後期高齢者医療広域連合の所得割率と均等割額を用いて計算すると、保険料は年間約4万8800円。