株式市場の振り返り-日経平均株価は反落、終値は再び20,000円を割り込む

2017年6月12日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,908円(▲104円、▲0.5%) 反落
  • TOPIX 1,591.5(▲0.1、▲0.01%) わずかに反落
  • 東証マザーズ総合指数 1,125.1(▲6.9、▲0.6%) 反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:896、値下がり銘柄数:980、変わらず:142
  • 値上がり業種数:21、値下がり業種数:12
  • 年初来高値更新銘柄数:106、年初来安値更新銘柄数:19

東証1部の出来高は17億8,576万株、売買代金は2兆3,132億円(概算)となり、いずれも先週末から大幅減少となりました。先週末のNY市場でナスダック指数が急落したことを受けて、様子見スタンスに転じた投資家が多かったと見られます。ただ、一部の値嵩株の取引が活況だったため、売買代金が2兆3,000億円超になるなど、閑散相場という状況ではありませんでした。

そのような中、日経平均株価は寄り付きから安く推移し、前場の半ばには一時▲175円安となる場面がありました。その後切り返して下げ幅を縮小しましたが、結局は一度もプラス圏に浮上することなく引けています。偶然ですが、先週末に上昇した分と同額の下落となり、終値も再び20,000円を割り込みました。

なお、TOPIXは一時プラス圏に浮上するなど、わずかな下落に止まりました。先週末に続き、日経平均株価とは異なる値動きだったようです。

東証マザーズ総合指数は反落、売買代金は1,650億円超で3カ月半ぶりの大商い

東証マザーズの出来高は1億4,952万株、売買代金1,658億円となり、いずれも先週末から増加しました。個人投資家の資金流入が続いているようであり、先週末に続く活況な商いでした。特に、売買代金は1,650億円超となる2月28日以来の高水準となっています。

ただ、総合指数は利益確定売りなどから反落して引けました。個人投資家の資金流入が持続的なものかどうか、なお一層注目が集まるでしょう。

ファーストリテイリングが急落、ナスダック急落を受けてハイテク株が安い

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が急落し、ファナック(6954)、ソフトバンクグループ(9984)、東京エレクトロン(8035)など指数寄与度の高い主力銘柄が大幅安となりました。

また、米国ナスダック指数の急落を受けて、ソニー(6758)、アドバンテスト(6857)、日本電産(6594)などハイテク株の大幅下落が目立っています。

その他では、任天堂(7974)やキーエンス(6861)が大きく値を下げ、SUBARU(7270)が年初来安値を更新したことが目を引きました。

一方、東証2部への指定替えが確実視されている東芝(6502)が再び急騰して年初来高値更新となりました。また、株価下落が続いていた良品計画(7453)、しまむら(8227)、東レ(3402)などが買われたようです。

なお、先週末に急落した富士フイルムホールディングス(4901)は、海外子会社の特損計上を公表した後は買い戻しが強まりました。

新興市場では、グレイステクノロジー(6541)が暴落してストップ安を付けましたが、その後は急騰に転じて年初来高値を更新するなど、非常に忙しい値動きとなりました。

また、医療バイオ関連ではアンジェス MG(4563)が値を飛ばしてストップ高で引けています。

青山 諭志