3. 年金受給のタイミングは、世帯に合った選択を

今回は、公的年金の「繰上げ受給」「繰下げ受給」の制度を整理した上で、繰下げ受給の注意点について詳しく触れていきました。

2022年4月、繰上げ受給時の減額率が0.4%に緩和され、繰下げ受給の上限年齢も75歳まで上げられました。

60歳から75歳までの間で、年金受給のスタート年齢を弾力的に選ぶことができるわけです。

繰上げ受給で早くもらい始める、繰下げ受給で年金額を上げる、そして、本来の65歳から受給をスタートする。健康状態や資金繰りなど、世帯の状況に応じて判断していく必要がありますね。

年金を上手に受取るための予備知識として、働き盛りの世代が知っておきたい制度であるといえるでしょう。

年金制度とともに、資産運用やシニア世代の就業を後押しするしくみの整備が進んでいます。長生き時代を見据えた「お金と仕事」について、長期的な視野で備えていきたいものですね。

参考資料

徳原 龍裕