1. 【公的年金】繰下げ受給のおさらい
では、公的年金の「繰下げ受給」の基本を整理していきましょう。
国民年金・厚生年金ともに、基本的には65歳から支給が始まりますが、以下の2つの制度を使うことで、受給スタートのタイミングを選べます。
1.1 繰上げ受給
- 年金の受け取り時期を「60歳~64歳」に前倒しする
- 前倒しした「月数×0.4%(※)」の減額率が適用される
※2022年4月、0.5%から0.4%に緩和
1.2 繰下げ受給
- 年金の受け取り時期を「65歳~75歳(※)」で後ろ倒しする
- 「後ろ倒しした月数×0.7%」の増額率が適用される
※2022年4月、上限年齢が「70歳」から「75歳」に引き上げ
定年退職後、65歳までの生活資金が厳しい場合には「繰上げ受給」を検討されることもあるでしょう。
また、受給スタートを遅らせて年金を増やしたい場合には「繰下げ受給」を視野に入れる人もいるはずです。