年金だけで生活できない高齢者は75.1%

もう一つ押さえておきたいシニアの現状があります。それは、年金だけで生活できる人は圧倒的に少ないということです。

2022年9月9日、厚生労働省から公表された「2021年 国民生活基礎調査の概況」によると、「公的年金・恩給を受給している高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%」の世帯はたった24.9%でした。

出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」

残りの75.1%は、稼働所得や財産所得、仕送りや個人年金などで補填していることがわかったのです。

2年前の調査では100%生活できる高齢者が48.4%だったので、今後も減少していく可能性が高いです。

老後に向けて、年金以外の資産を自分で作る必要があるといえます。

まとめ:70歳の貯蓄格差から考えるマネー計画

今回は70歳代の貯蓄の実態を見ていきました。貯蓄がある人、ない人の二極化がグラフで明確になりましたね。

貯蓄ができなかったのはなぜ?と疑問に思うかもしれませんが、教育費や住宅ローンに追われ、開放されたときには定年退職が目前。ということは往々にしてあります。

人生には貯め時、支出時があるので、ライフプランをしっかり立てたマネー計画がとても大切です。

同時に、老後資金の準備方法も重要になりますね。預貯金一択では、今の低金利でうまく増やすことが難しくなっています。

あらゆる金融情報をしっかり収集し、計画的に自分に合った方法で準備を始めていきたいですね。

参考資料

太田 彩子