1. 年金生活世帯の住居費

ここでは、年金生活者の住居費の実態を確認します。

下表は65歳以上の無職世帯の収入および支出と、収入に対する支出割合を項目別にまとめたものです。

出所:生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」より筆者にて加工(2020年総務省家計調査年報より)

出所:生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」より筆者にて加工(2020年総務省家計調査年報より)

上記のデータによれば、住居費は2人世帯の場合、約1.5万円/月、1人世帯では約1.2万円/月ですので、「住宅ローンなしの持ち家」であることが推測されます。

仮に、賃貸に住む場合や、老人ホームなどの施設に入る場合の住居費は、これより多くなります。

2020年のデータでは、2人世帯の収支は黒字、1人世帯では約8000円の赤字です。

この数字からは、いわゆる老後2000万円問題(*)は生じませんが、賃貸住宅の家賃や、施設の利用費が住居費に加わると、収支は赤字に転落して2000万円問題が現実味を増します。

*老後2000万円問題とは、2019年、高齢2人世帯の家計収支が月5.5万円不足するデータから算出したもの。老後が30年として計算すると、5.5万円×12ヶ月×30年=1980万円

いずれにしても、住む場所や住居費次第で必要な老後費用は違ってきます。