2. 老後はどこに住む? 利点と問題点を解説
理想の老後生活を実現するためには、住環境は大きなポイントとなります。
住み慣れた場所にこのまま住み続けたい、車を手放して駅近マンションで暮らしたい、身内に迷惑をかけたくないから見守りサービスのある施設や介護付き老人ホームに入りたいなど、複数の選択肢があります。
持ち家、賃貸、施設入居について、それぞれの住居の特徴を居住費の観点から考えてみましょう。
2.1 持ち家
持ち家の場合、住宅ローンを完済していれば毎月の住居費が多額になることはないでしょう。
しかし、マンションであればローン完済後も管理費・修繕積立金を負担し続けなければなりませんし、一戸建てであれば、外壁や屋根のメンテナンスなどのために、自分で修繕費を準備する必要があります。
また、老後は、一戸建て、マンションに限らずバリアフリー化などのリフォーム費用が必要になることがあり、リフォームには、トータルで数百万円ほどかかることもあります。
毎月の住居費は少なくても、数年に一度まとまった支出の準備が必要です。
そのほか、持ち家の維持費として毎年、固定資産税がかかることも忘れてはいけません。
つまり、持ち家であっても住居費を完全に0円にすることはできないのです。
住み慣れたマイホームに住み続けたいと考える方は多いです。しかし、持ち家であっても、ある程度の住宅費がかかることを考慮した資金計画が大切です。
また、昨今、空き家が社会問題化しているとおり、持ち家では所有者が亡くなった後の、家の処分や相続問題が深刻となっています。
自分が死んだ後の家の処分問題、誰に相続させるのかなどについても準備しておくことが望ましいでしょう。