3. 年金は心強い。ただし年金だけでの生活は困難

年金は積立方式ではなく賦課方式。その受給額には社会の情勢が反映されます。少子高齢化が進む中、受給額は減少していくことが予想されます。

「払った分の元が取れるのか」
「今の生活費を優先したい」

そう感じてしまうのは仕方のない側面もあります。しかし、たとえ少額であっても「一生涯受け取れるお金」というのは、これからの長寿社会にとって心強い存在になるのではないでしょうか。

一方で、年金だけで老後の生活が安定するかと言われれば、話は変わります。

厚生労働省の「令和2年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、老齢基礎年金を含む厚生年金の平均月額は14万4366円(男性:16万4742円、女性:10万3808円)です。

さらに国民年金の平均月額は5万6252円(男性:5万9040円、女性:5万4112円)。

すでに年金だけで生活できない高齢者は75.1%(出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」)に上る今、年金以外の備えはますます必要になるでしょう。

出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」