3. 60歳代までに貯蓄を増やすための対策を
平均的な年金受給額を確認しましたが、今の現役世代が60歳代になるころには少子高齢化の影響もあり、今よりも減額となる可能性は高くなります。
今の60歳代はもちろん、現役世代であっても、まとまった老後資金を準備しておく必要はあるでしょう。
ただ現役世代は教育費や住宅ローンに忙しく、なかなか老後資金まで手が回りません。
しかし老後資金は必要額が大きいですから、毎月コツコツと長期間かけて貯めていくことが大切です。
いまはNISAやiDeCoのように、運用益が非課税になる国の税制優遇制度もあります。低金利時代の今、このような制度も利用して、時間をかけて資産を増やすことが大切でしょう。
まずは貯蓄の目標を年金を受け取り始める65歳とし、月いくら貯めれば老後資金で2000万円ほど貯められるか、計算してみてはいかがでしょうか。運用を取り入れた場合についても試算すると、効率よくお金を増やせることがわかるでしょう。
運用にはリスクがあるため、しっかりした情報収集は必要になります。
もうすぐ年末を迎えるこの時期だからこそ、長い目で見たマネープランを立てましょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査(令和3年)各種分類別データ]」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
宮野 茉莉子