1. 60歳代で「貯蓄ゼロ」の世帯も5世帯に1世帯
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」を参考に60歳代の貯蓄をみると、平均と貯蓄は以下の通り。
1.1 60歳代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
総務省の統計と同じように平均で見れば2427万円になっていますが、より実態に近い中央値は810万円まで下がります。
分布を見ると貯蓄2000万円を超える世帯は約3割となっており、一部の富裕層が平均を上げているのがわかるでしょう。
実際には「貯蓄ゼロ」の世帯も19.0%おり、60歳代であっても余裕がない世帯もあるのです。
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元証券会社社員
経歴と保有資格
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
得意ジャンル
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児のひとり親。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年8月20日更新)。