2. 年金に頼れる?厚生年金と国民年金の受給額はいくらか

60歳代はまだ働き続けている方も多いもの。中には「できるだけ働くから大丈夫」と考える方もいるでしょう。

65歳からは年金の受給開始となりますが、厚生労働省が2021年12月に公表した「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、国民年金と厚生年金の平均額は以下のとおり。

2.1 国民年金の年金月額

全体平均月額:5万6252円

  • 男子平均月額:5万9040円
  • 女子平均月額:5万4112円

2.2 厚生年金の年金月額

全体平均月額:14万4366円

  • 男子平均月額:16万4742円
  • 女子平均月額:10万3808円

※国民年金の受給額を含む。

国民年金のみの夫婦など、受給している年金やその金額によっては年金のみでは生活できない家庭も少なくないでしょう。

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生年金であっても、年金受給額は月1万円未満~30万円以上と受給権者数は幅広く、加入期間や収入によっては心もとない金額になります。

年金は基本的に65歳から受け取り始めますが、今年の4月から75歳まで受給を繰り下げることができるようになりました。

1カ月繰り下げるごとに0.7%増額され、最大で84%増額することも可能です。また、繰下げ受給は国民年金と厚生年金で別々に行えます。

60歳時点で貯蓄が少ない場合には、働き続けられる間は働き、繰下げ受給を検討するのも一つです。ただ繰り下げたほうが損となる場合もあるため、慎重に検討する必要はあるでしょう。