老後の資産形成は自助努力が必要という論調が主流となりつつある昨今、資産運用先として、投資信託を検討している人も多いのではないでしょうか。
将来の年金制度はあてにならず、年金だけで生活することはままならないでしょう。老後資金の大部分は自力で作る必要があります。
長期運用による資産形成の投資先として、投資信託は有効な選択肢です。しかし、投資信託には長期運用に適さないファンドもあるため、選び方には注意が必要です。
記事内では投資信託のダメな見分け方や、ファンドを選ぶ時に押さえておきたいポイントを紹介しています。投資信託への投資を検討している人は、ぜひ記事内容をご確認ください。
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1. 知っておきたい「ダメな投資信託」の選び方
買い付ける前に知っておきたい、ダメな投資信託の選び方を以下4つピックアップしました。これから投資信託を選ぶ人は、ぜひ参考にしてください。
- 投資テーマやトレンドだけでファンドを選ぶ
- 基準価額や為替を見て買い時を判断する
- 安易に毎月分配金を出しているファンドを選ぶ
- 直近で良い騰落率を出しているファンドを選ぶ
1.1 投資テーマやトレンドだけでファンドを選ぶ
投資信託のファンドは、各運用会社から毎月のようにリリースされています。よく見られるテーマは、社会情勢を反映したトレンドテーマです。
少し前はAIやサイバー企業関連、その前は新興国ブームもありました。直近では、ESG投資関連や環境をテーマとしたファンドが増えつつあります。
トレンドを押さえたファンドの多くはアクティブファンドで、運用コストが高めに設定されています。
中にはハイリスクな運用を行うファンドもありますので、選択には注意が必要です。魅力的なテーマを掲げるファンドを見つけたら、運用スタイルとコストはよく確認しておいたほうが良いでしょう。
1.2 基準価額を見て買い時を判断する
投資信託の基準価額は、株価と同じように確認する人も多いのではないでしょうか。
株価と同様に投資信託の基準価額はファンドの価値を表しますが、株価のように欲しい人が多いから株価が上がる、という仕組みではありません。
基準価額は純資産額を総口数で割って算出されるため、必ずしも需要を数値に反映しているとは言い切れないのです。
また、分配金を出した後は基準価額が下がるため、本来の運用成績が分かりにくくなることもあります。
ファンドを評価する時は、トータルリターンやシャープレシオを見るようにしましょう。