働く女性が専業主婦を希望する理由、多くは「育児」か

日本ではいつから共働きが主流となったのでしょうか。

厚生労働省の「令和4年版厚生労働白書」によれば、1980年には専業主婦世帯が1114万世帯、共働き世帯が614万世帯。

出所:厚生労働省「令和4年版厚生労働白書-社会保障を支える人材の確保-(本文)」(2022年9月16日公表)

共働きと専業主婦世帯が逆転したのは1990年代。

2021年には共働き世帯が1247万世帯となり、専業主婦世帯は566万世帯となっています。

先ほどの調査では、50~60歳代の半数以上が専業主婦を希望していませんでした。今よりも専業主婦が普通の時代に子育てをした方々ですが、思ったよりも専業主婦になることを希望していないことがわかります。

一方で、共働きが主流な現代であっても、最も若い20歳代の働く女性の多くが専業主婦を希望しています。

これは単に「専業主婦を希望」するのではなく、家事や育児との両立が影響していると考えられるでしょう。

特に20歳代はお子さんが乳幼児のご家庭も多いもの。はじめての子育ては慣れないことばかりで、十分な睡眠もとれない中、お世話や遊びだけでなく片時も目を離せない…となれば、「体力がもたないから育児に専念したい」と考える女性も多いでしょう。

先ほどの年代別の専業主婦希望率をみると、年代が上がるほど、働く女性は専業主婦を希望しないことがわかります。

共働きが主流な時代であっても、やはり乳幼児育児の負担は女性には大きいことがわかります。