今年の夏、金融教育家の塚本俊太郎さんをゲストに招き、資産形成に関心がある方を対象としたオンラインセミナー『「貯める・増やす」ための基本』を開催しました。セミナーの中で、参加者の方からの質問にお答えする時間を設けたところ、非常に多くの質問をいただきました。

前回の記事に続いて、セミナー当日はお答えできなかったいくつかの質問に、この場をお借りしてお答えしたいと思います。

質問:毎月の積立以外にスポットでも投資を行いたいのですが、よいタイミングはありますか?

回答

資金に余裕があって、追加で投資してもよいと思われたタイミングで、入金するのがおすすめです。投資に最適なタイミングを見極めるのはプロでも難しいため、ご自身が投資したいと思われたタイミングで行動に移すことをおすすめします。

出所:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

投資タイミングの見極めが難しい理由の一つとして、株価は特定の要因によって動くわけでもなければ、景気と連動するわけでもないことが上げられます。

株価は今後への期待値に応じて動く指標であり、期待の背景にはさまざまな要因が考えられます。一般的に、下がっているとき(安いとき)に買うのが投資の鉄則と言われますが、どのタイミングで下げ止まるかは読めず、明日には上昇基調に転じるかもしれません。

長期投資を目的とするのであれば、安いときに買うことにこだわり過ぎず、少しでも早く始めたほうが、長期的には多くのリターンを得られる可能性が高まるかもしれません。

あくまでも無理をせず、まずは生活資金や生活防衛資金を確保したうえで、投資額を増やしてもよい場合は、タイミングを狙いすぎないようにしましょう。