この夏、金融教育家の塚本俊太郎さんをゲストに招き、資産形成に関心がある方を対象としたオンラインセミナー『「貯める・増やす」ための基本』を開催しました。

セミナーの中で、参加者の方からの質問にお答えする時間を設けたところ、非常に多くの質問をいただきました。

セミナー当日は、すべての質問にお答えすることができなかったため、この場をお借りして、いくつかの質問にお答えしたいと思います。

質問:50代半ばとなり、退職が見えてきました。資産形成の残りの期間が短い場合の資産運用の考え方を教えてください。

回答

蓄えた資産を引き出すタイミングが近づいている場合は、リスクを取り過ぎないことが最も重要です。リスクを取り過ぎないためには、特定の資産に偏らず、分散することがおすすめです。

具体的な方法としては、株式は個別の銘柄に集中させるのではなく、幅広い銘柄に分散させること、株式だけでなく債券や不動産など複数の資産に分散させることなどが有効です。

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出所:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

出所:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

資産形成には株式だけで十分と思われる方もいるかもしれませんが、株式だけに資産を集中させることで、気付かないうちにリスクを取り過ぎている可能性があります。

また、これまで資産形成を行ってきて、引き出すタイミングに悩んでいる方もいらっしゃると思います。

一つの考え方として、蓄えた資金を一度にすべて引き出すのではなく、必要な分だけ取り崩しながら、残りの資産は運用を続ける方法もあります。時間の分散は、資産を形成するときだけでなく、資産を使っていくときにも活かせる考え方なのです。

質問:退職金によりまとまった資金が手に入った場合、一度に投資すべきか時間を分散すべきかについて教えてください。

回答

まとまった退職金が入って、これから初めて投資をされる方であれば、時間を分散させることをおすすめします。

時間の分散とは、余裕資金を一気に投資にまわすのではなく、資金を分割して積み立てながら投資を行うことです。

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出所:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

出所:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

積立によって、一時的に価格が大きく下落したときの、心理的なショックを抑えられます。

質問:株価が下がった時の投資方法を教えてください。

回答

一喜一憂しないことが最も大切です。株価は、これまでも短期的な上下を繰り返しながら、長期的には右肩上がりで成長してきました。下がっているのを見てしまうと、強い不安を感じるかもしれませんが、長期の目線を忘れずに、下落相場を乗り越えましょう。

普段から積立を行っている場合は、株価が下がっているタイミングは、チャンスでもあります。

株価が下がっているのであれば、同じ金額で、より多くの口数を買えることになるからです。

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出所:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

出所:金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

先ほど説明した通り、幅広い銘柄への分散を行っていれば、長期的には株価は上昇していく可能性が高くなります。

下落した後、株価が上昇局面に転じれば、下落時に購入しておいた分が値上がりし、長期的にはメリットを得られる可能性が高くなります。

ただし、積立のポイントは、短期的な株価の上下に左右されず、コツコツと続けることにあります。下落時がチャンスだからといって、生活資金など、余裕資金以外のお金を投資にまわしてしまわないよう、気をつけましょう。

参考資料

ウェルスナビ株式会社 小松原 和仁