2. 【退職金制度】大企業や公務員は充実

一方、中小企業の退職金はその半分ということも珍しくありません。

東京都が都内の中小企業を対象に調査した「令和2年 中小企業の賃金・退職金事情」によると、大学卒で入社し出世を重ねても定年退職時にもらえる退職金は1118万9000円でした。

出所:東京都「令和2年 中小企業の賃金・退職金事情」

さらに退職金は貰えるものという認識がありますが一概にそうとは言えません。

厚生労働省によると、退職手当制度がある企業の割合は厚生労働省や中央労働委員会などの調査から90%から80%あります。しかし、東京都の「令和2年 中小企業の賃金・退職金事情」では退職金制度のある東京都の中小企業は65.9%という結果が出ました。

出所:東京都「令和2年 中小企業の賃金・退職金事情」

このように退職金制度に関しては、金額だけでなく支給の有無も企業の規模により左右されます。

就職活動をする時に退職金を一番気にする人は少数派だと思います。しかし、老後資金にもなる退職金の額が1000万円も違うとなると無視することはできません。

コロナ禍で先行き不透明であり、長きにわたり賃金が上がらないという状況が続いている中で、教諭の安定した給与と退職金は非常に魅力あるものです。