10月14日は、2022年度3回目の年金支給日でした。

年金額は基本的に一定であるものの、この10月は天引きされる金額に変動があり、振込額が変わった方もいます。

老後生活の柱となる厚生年金や国民年金から、一体何のお金が天引きされているのでしょうか。

年金の額面とともに深掘りしていきましょう。

【注目記事】【年金】みんなの「厚生年金と国民年金」ひと月の受給額いくらか。令和4年度の平均額も見る

1. 厚生年金や国民年金の額面は平均でいくら?

まずは年金の額面を知っておきましょう。年金制度は2階建てとなっており、1階部分が国民年金(基礎年金)、2階部分が厚生年金です。

自営業者や専業主婦などは国民年金のみに加入し、会社員や公務員などはあわせて厚生年金にも加入しているという構図です。

厚生労働省が公表する「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、直近の受給額データを見ていきましょう。

1.1 厚生年金の平均月額

〈全体〉平均年金月額:14万4366円

  • 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万3808円

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出所:厚生労働省「「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、LIMO編集部作成

出所:厚生労働省「「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、LIMO編集部作成

 

1.2 国民年金の平均月額

〈全体〉平均年金月額:5万6252円

  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

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出所:厚生労働省「「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、LIMO編集部作成

出所:厚生労働省「「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、LIMO編集部作成

国民年金ではさほど個人差・男女差がなく、平均は5万円台。ボリュームゾーンは6~7万円です。

一方、厚生年金は個人差や男女差が大きいですね。これは、保険料が現役時代の収入に連動していること、さらに年金額が納めた保険料や加入期間に連動することが影響しています。

では、これらの年金からどのようなお金が天引きされていくのでしょうか。

2. 厚生年金と国民年金から天引きされるお金は4つ

さきほどご紹介した年金月額は、いわゆる額面です。私達が給料の額面通りに受け取れないのと同じように、年金受給者も振り込まれる金額にはギャップがあります。

年金から天引きされるお金は次の4種類です。

2.1 所得税

年金収入が一定額以上になった場合、所得税が課税されます。公的年金は「雑所得」扱いですが、65歳以上の場合、年金額が158万円を超えると課税対象となる可能性があります。

課税される場合、原則年金からの天引きにより納税することになります。

※障害年金や遺族年金を受給する場合は非課税

2.2 住民税

前年の所得が一定以上の場合、住民税も課税されます。2009年10からは、個人住民税も年金から天引きされるようになりました。

2.3 介護保険料

40歳から納付を始める介護保険料は、65歳以降も支払う義務があります。介護保険料も、所得税、住民税と同様に年金から天引きされます。

2.4 健康保険料

会社の健康保険に加入しない場合、「国民健康保険」に加入します。また75歳を迎えた後は、だれもが「後期高齢者医療制度」に加入します。これらの健康保険料も、年金から天引きで納付します。

※年金天引きには年金年額が18万円以上、介護保険料が天引きされているなど各種条件があります。ただし、天引き対象にならずとも納付義務はなくなりませんので、負担義務がある点では年金からの天引きと同じです。

3. 年金からマネープランを考える

厚生年金や国民年金の平均受給額(額面)、さらにそこから天引きされるお金について見ていきました。

年金の振込は2ヵ月に1回。そこから2ヶ月分の上記お金が天引きされるので、意外に手取りは少ないと感じる方も多いです。

税金や保険料は額面や居住地によって異なるため、個別に確認するのが得策でしょう。

大事なのは、マネープランを早めに考えておくことです。目安となる年金額を把握し、できればその8割ほどの支出に抑えられる生活が理想ですね。

そのために、生活費のダウンサイジングや資産形成が必要となります。じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

参考資料

太田 彩子