良妻賢母の育成から「国際社会」で活躍できる人材の育成へ

学習院女子大学について、華族とつながる歴史を持つことや現代においても「ごきげんよう」と正門であいさつを交わす学生たちの様子から、「お嬢様大学」というイメージを抱かれる方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、実情としては、他の大学と同様に実家が裕福な学生だけでなく、奨学金を借りている学生やアルバイトに励む学生も珍しくありません。

また、大学側は「学習院女子大学 学費支援給付奨学金」などの経済支援制度をいくつか用意しています。

華族女学校に通う子女たちにとって、結婚が理想のゴールでした。息子をもつ夫人は華族女学校に足を運び、授業参観のように生徒たちの様子に目を凝らし、息子の嫁候補を探したというエピソードも残っています。

しかし、時代は変化し、生まれた環境にかかわらず、誰もが平等に学べる時代になりました。また、現代社会において女性の役割は良妻賢母に限定することはできません。

女性の社会進出が唱えられている昨今、学習院女子大学の卒業生は多方面で活躍しています。

出所:学習院女子大学「学習院女子大学 令和3(2021)年度卒業生」

たとえば、令和3年度卒業生のうち40.1%が総合職として就職しているだけでなく、SE(9.9%)や公務(2%)、教員(1.7%)といったスキルを取得できる職業や、長く働ける職業が人気を集めています。

参考資料

西田 梨紗