日経平均は直近の押し安値付近から反発

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。チャートの形はよくありませんでした。心理的な節目となる2万6000円も割っていました。直近の押し安値である2022年7月1日の安値(2万5841円)、6月20日の安値(2万5520円)あたりまで下落しており、ここを維持できるかどうかがポイントでした。

実際には、週初の2022年10月3日に大きな陽線となって反発、さらに翌4日も大きく窓をあけて上昇して寄り付くと、そのまま長い陽線となって引けました。週末にかけてはやや勢いが止まったものの、陽線で引けており、底堅い動きでした。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。

心理的節目である2万6000円、2万7000円を一気に挽回できたのは心強いところです。ただし、その後は25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線が収れんするあたりで上値を抑えられました。

先週の上昇で、75日線が25日線の下から上に抜けるゴールデンクロスが再度形成されました。

主要な移動平均線を抜けるのにはパワーがかかるところですが、抜けてしまえば下値サポートになることが期待されます。

その場合の上値メドは2022年9月13日の高値(2万8659円)で、ここを抜けると、8月17日の高値(2万9222円)を始点とする現在の短期的な下降トレンドラインも解消されます。

逆に、主要な移動平均線に上値を抑えられ再度軟調になると、先週窓をあけて上昇した部分を埋めてしまうこともあります。その場合は再度、直近の押し安値付近までの下落を待ってから、底固めを狙っていくことになるでしょう。

参考資料

下原 一晃