2. 確認ポイント1. 50歳未満の方は「現時点」での納付実績に基づいた金額だけ

ねんきん定期便の金額が予想以上に少ないと感じたとしても、50歳未満の場合は仕方がない側面があります。

というのも、50歳未満の方に送られるねんきん定期便には、「これまでの加入実績に応じた年金額」が記載されているからです。

ねんきん定期便にもしっかりと「今後の加入状況に応じて年金額は増加します」との注意書きがあります。

出所:日本年金機構「「ねんきん定期便」の様式(サンプル)と見方ガイド(令和4年度送付分)」

つまり、今後納付する予定の保険料は考慮されていないということなので、見込額が少なくなるのは必然ともいえます。

より正確にシミュレーションしたい場合は、「ねんきんネット」を活用してみるといいでしょう。

3. 確認ポイント2. 年金記録に漏れや誤りがあるかも

過去の年金記録が漏れている、あるいは誤っている場合には、見込額がずれている可能性もあります。

パターンとして比較的多いのは、「3号不整合記録問題」です。会社員等の夫に扶養される妻は、国民年金の第3号被保険者となります。しかし、妻が仕事をしたり夫が退職したりすることで第1号被保険者になったにも関わらず、手続きができていないことがあります。

出所:日本年金機構「3号不整合記録問題とは何ですか。」

あるいは結婚や養子縁組で姓が変わる際、年金手帳が複数発行されているケースも過去にはあります。勤務先の手続きが誤っていたり、漏れていたりするケースもあるため、見込額の大小に関わらず、記載内容は必ず確認するようにしましょう。