株式会社Q.E.D.パートナーズは2022年10月5日、老後の貯蓄、老後の理想的な暮らしに関するアンケート調査の結果を公表しました。老後までの理想貯蓄額は「2000万円」または「3000万円」を選んだ人が24.4%で最も選ばれる結果となりました。
老後の貯蓄「理想は5000万円以上」3割程度に
調査概要は下記の通り。
- 調査方法:インターネットのクラウドサービスによる選択式および記述式
- 対象者:180人
- 調査時期:2022年9月26日
- 有効回答数:180
- 調査期間:自社調査
同調査では、老後の貯蓄はどのくらい欲しいかについて質問しました。その結果は下記の通りです。
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出所:株式会社Q.E.D.パートナーズ「老後までの理想貯蓄額」
- 500万円:2.8%
- 1000万円:16.7%
- 2000万円:24.4%
- 3000万円:24.4%
- 5000万円:20.6%
- 1億円:7.8%
- 2億円以上:3.3%
最も多い割合になったのが、2000万円と3000万円でともに24.4%となりました。
貯蓄の理想額は、2000〜3000万円で約半数を占めていることがわかります。
また、5000万円以上を理想としている人が30%以上いることもわかります。
「体が動く限り働きたい」「早く引退したい」で二極化
同調査では、何歳まで働きたいと思うかについても質問しました。その結果は下記の通り。
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出所:株式会社Q.E.D.パートナーズ「老後までの理想貯蓄額」
- なるべく早く引退したい:27.8%
- 55歳まで:3.3%
- 60歳まで:21.1%
- 65歳まで:13.3%
- 70歳まで:3.3%
- 体が動く限り働きたい:31.1%
最も割合が多かったのは「体が動く限り働きたい」で31.1%です。ついで、「なるべく早く引退したい」27.8%。
働きたいという人とそうでない人で大きく二極化しています。
60歳代世帯の貯蓄「3000万円以上」の割合とは
ここまで、老後の理想の貯蓄額について確認してきました。
では、実際に今のシニアの貯蓄の実態はどうなっているのでしょうか。
ここからは、老後60歳代世帯の貯蓄額を見ていきましょう。金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」を参考にします。
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60歳代世帯「金融資産保有額」(※金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均:2427万円
- 中央値:810万円
次に、60歳代の金融資産保有額ごとの数値が記載されているので確認をしていきましょう。
60歳代世帯:保有額ごとの人数割合
- 金融資産非保有:19.0%
- 100万円未満:6.4%
- 100~200万円未満:4.8%
- 200~300万円未満:3.4%
- 300~400万円未満:3.3%
- 400~500万円未満:2.6%
- 500~700万円未満:5.9%
- 700~1000万円未満:5.3%
- 1000~1500万円未満:8.4%
- 1500~2000万円未満:6.0%
- 2000~3000万円未満:9.6%
- 3000万円以上:22.8%
- 無回答:2.6%
3000万円以上保有されている方が22.8%と最も多いことがわかります。一方で、金融資産を保有していない方も19.0%。
貯蓄額には大きな格差があるのが実態です。
先ほどのアンケートでは、理想額が2000~3000万円でしたが、実態は2000万円未満が約7割という結果になりました。
定年後60歳代の老後資金の柱「年金」はいくらか
それでは60歳代の月平均の年金受給額を見ていきましょう。
年金は、国民年金と厚生年金の2階建てが基本です。
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出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本
厚生労働省が2021年12月に公表した「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、60代の年金の平均受給額も見ていきましょう。
国民年金の平均年金月額
- 60~64歳 4万2306円
- 65~69歳 5万7502円
国民年金は、日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する年金です。保険料が一律のため、年金額はそこまで個人差はありません。
厚生年金(第1号)の平均年金月額
- 60~64歳 7万5922円
- 65~69歳 14万3069円
※国民年金(基礎年金)の月額を含みます。
厚生年金は、会社員や公務員などが国民年金に上乗せで加入する年金です。
厚生年金は、現役時代の収入や加入期間で年金受給額が決まります。そのため、国民年金よりも個人差が大きくなる傾向があります。
なお、日本年金機構の「令和4年4月分からの年金額等について」によると、2022年度の厚生年金の月額(夫婦2人分の老齢基礎年金(国民年金)を含む)は「月額21万9593円」です。
老後60歳代に向けて現役時代から貯蓄しておく
今回は、老後の貯蓄の理想額について解説してきました。
理想の貯蓄額は2000万円以上という人が多かった一方で、実際にその金額を貯めている人は多くはないことがわかりました。
理想額を達成するためには、若いうちから積極的に投資する、堅実な生活を送るなど、計画的な資産形成が求められるでしょう。
まとまった貯蓄額を作るには、現役時代のなるべく早いうちからコツコツ貯蓄を進めておくことが大切です。
まずはご自身の生活費の中から、無駄な出費がないかを確認してみるといいでしょう。そのうえで、資金に余裕がある人はお金に働いてもらう資産運用も視野に入れてみるといいかもしれません。
参考資料
- 株式会社Q.E.D.パートナーズ「老後までの理想貯蓄額」
- 金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯](令和3年)
- 日本年金機構「令和4年4月分からの年金額等について」(2022年4月1日)
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(2021年12月)
齊藤 慧
