老後の生活費「年収300万円」が目安。みんなの内訳は

まずは厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」をもとに、2011~2020年の高齢者世帯の所得の推移を確認します。

出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」

2011年は303万6000円で基本的に300万円前後で推移しており、2020年は332万円9000円です。

内訳も見てみましょう。

出所:厚生労働省「2021年 国民生活基礎調査の概況」

高齢者世帯の1世帯あたりの平均所得金額と内訳

総所得:332万9000円

  • 稼働所得:71万7000円(うち、雇用者所得58万7000円)
  • 公的年金・恩給:207万4000円
  • 財産所得:22万9000円
  • 年金以外の社会保障給付金:2万1000円
  • 仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得:28万8000円

年収約332万円のうち、年金は約207万円と3分の1です。年金不安がさけばれて久しいですが、今のシニア世代でも年金以外の生活費が必要となります。

その他で多くを占めるのが雇用者所得で約60万円ほど。ここには税金や社会保険料も含まれます。

次に財産所得や仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得といった、仕事以外による所得が約50万円ほど。

現代でも「年金+労働所得+不労所得」で生活しているシニアが多いとわかります。