公立学校の教員の気になる退職金や年金事情

定年退職まで勤め上げた場合の退職金は、総務省の「令和3年4月1日地方公務員給与実態調査結果」によると、平均2262万円となっています。

退職金に関しても大企業並みであり、やはり魅力的です。一方、年金に関しては2015年10月にそれまでの共済年金から民間企業と同じ厚生年金加入に制度が一元化されました。

公務員でもある公立校の教員の年金は基礎年金である「国民年金」の他に「厚生年金保険」そして2015年の一元化により新たに作られた「年金払い退職給付」の3本の柱で構成されています。

厚生年金保険は給与と賞与から保険料率を掛けて算出された保険料になります。保険料率は18.3%ですが、被保険者と雇用主の折半と決まっているため実質負担は9.15%になります。

そして、年金払い退職給付は公務員特有のものです。積み立て方式であり、別途保険料が発生することになり負担が増えました。

令和4年度の老齢基礎年金(国民年金)の月額支給は6万4816円であり、ここに老齢厚生年金(厚生年金保険)と年金払い退職給付が加わります。

厚生労働省のホームページで試験運用中の「公的年金シミュレーター」で「22歳から60歳まで公務員として働き現在の年収は600万円」という条件の場合、65歳から支給される年金は年額200万円でした。

つまり、月額約16万7000円が年金になります。人生100年時代においては、ゆとりある老後を送るには心もとない金額です。