残業代を含んでいる教員の給与

民間企業に比べると、経済状況に左右されず安定して給与が出る正規採用の教員ですが、日頃の業務で遅くまで仕事をしていても残業代が出ることはありません。残業代が出る業務は修学旅行や会議など厳密に法律で決められているからです。

とはいえ、年金を考える上で現役時代はどのくらいの月収を稼いでいるのか確認していきましょう。

2019年度に文部科学省が発表した「学校教員統計調査」による、公立小中高の教員の平均給与額は以下の通りです。

公立小学校

  • 平均 32万6600円
  • 男性 34万8500円
  • 女性 31万3000円

公立中学校

  • 平均 33万7700円
  • 男性 35万500円
  • 女性 32万600円

公立高等学校

  • 平均 35万8200円
  • 男性 36万7200円
  • 女性 33万9300円

男女に差があるのは、小中高全てで男性教員の方が平均勤務年数が長いため、給与額に影響していると考えられます。

そこに夏と冬の賞与、いわゆるボーナスが加わります。地方公務員の給与や賞与は国家公務員の給与や賞与を決めている人事院勧告が反映、参考にされています。

令和4年度の人事院勧告の特別給(ボーナス)は、年間支給4.40月です。つまり、一年間で支給される平均ボーナスは公立小学校の教員で143万7040円、公立中学校では153万3400円、公立高等学校では137万7200円ということになります。

公立学校の教員は、地方公務員のため自治体により給与額も異なり平均額との違いもありますが、概ね大企業並みのボーナスが支給されています。