フルタイムはキツいけど厚生年金は少ない「パート主婦の憂鬱」長生きリスクにどう備える？ 60歳代前半の女性の6割が、後半でも4割以上働く時代に

2. 【厚生年金】男女別の月平均の差から見る違い

日本の年金は2階建てとなっており、1階部分の「国民年金」と、会社員や公務員などが上乗せで入る2階部分の「厚生年金」があります。

産前に会社で働いていた方は、将来厚生年金を受給するでしょう。しかし厚生年金は加入月数、また収入に応じた保険料を払うため、将来の受給額に個人差が大きくなっています。

では厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、まずは厚生年金の平均月額を確認しましょう。

2.1 厚生年金の平均月額（受給者数1610万133人）

〈全体〉平均年金月額：14万4366円

• 〈男性〉平均年金月額：16万4742円
• 〈女性〉平均年金月額：10万3808円

※国民年金の金額を含む

厚生年金の平均額は14万円でしたが、男性で約16万円、女性で約10万円と約6万円の違いがあります。

これは男女の賃金差だけでなく、女性のほうが育児や介護などで離職したり働き方をセーブすることが影響しているでしょう。

家庭の事情により働き方をセーブせざるを得ないものの、それにともない将来の年金額も低くなるのです。