1. 【円グラフで見る】50歳代世帯の貯蓄事情「2000万円超は約20%」

まずは、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」から、50歳代・二人以上世帯の金融資産保有額を見てみましょう。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」をもとにLIMO編集部作成

1.1 50歳代・二人以上世帯の金融資産保有額

  • 平均:1386万円
  • 中央値:400万円

50歳代・二人以上世帯で2000万円以上貯蓄があるのは全体の19.5%、2割弱ですね。

平均は「1386万円」で、1000万円の大台には乗っています。ただし「平均」は一部のお金持ちに引き上げられる傾向があります。親族からの相続や贈与など、一時的な収入で引き上げられた世帯も一定数含まれているでしょう。

そこで注目したいのが「より実感に近い」中央値。50歳代は「400万円」ですね。

50歳代は、住宅ローンや子どもの学費など、それまで家計を圧迫していたコアな出費から解放される世帯も増える時期。子どもが独立したあとは、自分たちの老後資金の貯蓄を、いっきにペースアップしていくつもりという人も多いでしょう。

目前の残高だけではなく、リタイヤ後も含めた長期的なお金の出入りを把握しておけたらよいですね。家のリフォームやレジャー費用、はたまた介護費用など、老後に必要となるお金は想像以上に多いでしょう。

そんな50歳代が、いよいよ本格的に気になり始めるのが年金です。