2. 50歳を境に変わる「ねんきん定期便」の記載事項

毎年の誕生月に郵送される「ねんきん定期便」で、将来の年金額の目安を把握されている人も多いでしょう。実はこの「ねんきん定期便」の記載内容は、50歳を境に変わります。

49歳までのねんきん定期便で確認できるのは「それまでの加入実績に応じた年金額」。これが50歳以降では「いまの年金加入条件が、60歳まで続いた場合の年金見込額」になるのです。

それまで「何となく」だった数字が、よりリアリティを持った見込額になるため、いよいよ「現役時代のラストスパート」といえる年齢を迎えたことを実感せざる得ないでしょう。

実は筆者の周りでも、50歳の誕生月に送られてきたねんきん定期便を見て「かなり焦った!」「30年近く年金を払ってきたのに貰えるのコレだけ?」といった声をちらほら聞きます。

老後の年金額は人それぞれで、まさにピンキリ。厚生年金を受け取るサラリーマンであっても、稼ぎや勤続年数次第で個人差が大きく生じます。親しい間柄でも赤裸々に話せる内容でもないでしょう。

【参考】公的年金は「国民年金・厚生年金」の2階建て

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)・厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとにLIMO編集部作成

次では、いまどきシニアの年金事情をのぞいていきます。