厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によれば、65歳以上の方がいる世帯の世帯構造のうち、「単独世帯」が903万1000世帯(65歳以上の者のいる世帯の32.7%)で最多となりました(2025年7月4日公表)。
2023年調査で最多は「夫婦のみの世帯」でしたが、2024年調査で「単独世帯」が最も多くなり、「夫婦のみの世帯」は878万6000世帯(同31.8%)となっています。
時代とともに変わる、高齢者の世帯構造。その推移と高齢者の所得事情をみていきます。
1. 【最新】高齢者世帯の主流「三世代世帯」、「夫婦世帯」そして現代は「単独世帯」が最多へ
厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」より、65歳以上の方がいる世帯の世帯構造で、最多となった世帯を年ごとにまとめて見ていきましょう。
1.1 【1986~2024年】65歳以上の世帯構造で最多の世帯
- 1986年~1998年:三世代世帯
- 2001~2023年:夫婦のみ世帯
- 2024年:単独世帯
1986年は三世代世帯が44.8%と半数近くを占めていました。
三世代世帯が4割をきったのは1992年。そのまま三世代世帯は減少しており、2001年には夫婦のみ世帯が27.8%、三世代世帯が25.2%となり、夫婦のみ世帯が高齢者の世帯構造の主流となっています。
それからは夫婦のみ世帯が続きますが、変化が起きたのは2024年。単独世帯がはじめて夫婦のみ世帯を超え、最多となりました。
ちなみに2024年の三世代世帯は6.3%と最小になっています。
単独世帯を男女別にみると男性は36.0%、女性は64.0%となっており、これには一因として、平均寿命が男性に比べて女性が長いことが影響していると考えられます。