2. 高齢者の所得「年金が100%」は約4割
世帯構造が変化する中で影響が出ると考えられる一つに「お金」があります。
同調査より、高齢者世帯の総所得の平均をみると314万8000円。
そのうち、雇用者所得は66万5000円。公的年金・恩給は200万円となっています。
年金を受給している高齢者世帯の、年金が総所得に占める割合をみると、年金が総所得を100%占めている世帯は43.4%。
半数以上が年金以外の所得を得ていることがわかります。
また同調査によれば生活を「苦しい」(「大変苦しい」と「やや苦しい」)と答えている高齢者世帯は55.8%でした。
3. 男女ともに単独世帯は増加へ
同調査を昨年と比べると、前年調査と比べて単独世帯と親と未婚の子のみの世帯が増加しています。一方で、夫婦のみ世帯と三世代世帯、そのほかの世帯は減少しています。
国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2025)」によれば、2020年の50歳時点で未婚の男性は28.25%とおよそ3~4人に1人。女性も17.81%となっており、推移をみれば男女ともに増加しています。
今後は単独世帯が増えるなど、高齢者の世帯構造もさらに変わるでしょう。それにあわせて、物価高の現代においては、特に単独世帯は老後まで含めたお金の対策も考えておきたいものです。
参考資料
宮野 茉莉子