2026年7月24日、厚生労働省より「令和7年簡易生命表」が公表されました。こちらによれば、日本人の平均寿命は男性が81.35年、女性が87.33年となり、前年よりそれぞれ0.25年、0.20年伸びています。
65歳まで生きた人がその後さらに生きる年数(平均余命)は、男性で19.68年、女性で24.52年です。
65歳の女性は、統計上およそ90歳近くまでの時間が残されている計算になります。
人生100年時代を見据えたとき、健康とともに考えておきたいのはやはり「お金」のことです。
【筆者のコメント】
役場の窓口で高齢の方のご相談を受けてきた経験から言うと、「思ったより長生きしそうで不安」というお声は本当に多かったです。長寿はうれしいはずなのに、時間が延びる分だけ、お金と健康の見通しに揺れが出やすくなります。
だからこそ、平均寿命の数字を眺めて終わらせず、公的年金・貯蓄・使える制度の3つを並べて確かめておきたいところです。
この記事では、最新の平均余命に「公的年金の平均月額」と「60歳代・70歳代の貯蓄額」のデータを重ね、豊かな老後に向けて確かめておきたいポイントを整理していきます。
1. この記事で押さえておきたい3つのポイント
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令和7年の最新データで見る平均寿命と、65歳の平均余命が示す老後の時間軸 -
令和6年度の公的年金の平均月額と、男女で開く受給額の差 -
60歳代・70歳代の貯蓄額(平均と中央値)と、平均に届かなくても頼れる公的制度
2. 【最新の平均寿命】男性81.35年・女性87.33年。65歳・75歳の余命も過去最高水準に
厚生労働省が2026年年7月に公表した「令和7年簡易生命表」によると、2025年の平均寿命は男性81.35年、女性87.33年でした。
いずれも前年(男性81.09年、女性87.13年)を上回り、コロナ禍で一時的に短縮した2022年の水準から回復が続いています。
65歳・75歳の余命も過去最高水準になっています。
2.1 65歳の平均余命は男性「19.68年」、女性「24.52年」
老後の設計を考えるうえで意味を持つのは、0歳の平均寿命よりも、65歳や75歳になった時点で「あと何年生きる可能性が高いのか」という指標です。
令和7年の主な年齢の平均余命は、男女それぞれ次のようになっています。
- 65歳:男性19.68年/女性24.52年
- 75歳:男性12.24年/女性15.88年
- 90歳:男性4.38年/女性5.66年
単純に足し合わせると、65歳の男性は84歳台の後半まで、女性は89歳台の後半までを平均的に想定することになります。
90歳を迎えた人にも、なお男性で約4年、女性で約6年の平均余命が残されている点も見逃せません。老後期間は短いという前提で家計を設計してしまうと、後半戦で足りなくなるリスクが高まります。
3. 【健康寿命】男72.57歳・女75.45歳。平均寿命との差は約9年・約12年
長生きの数字とセットで確認したいのが健康寿命です。
厚生労働省が令和6年12月に公表した「健康寿命の令和4年値」によると、2022年時点の健康寿命は男性72.57年、女性75.45年でした。健康寿命は、日常生活に制限のない期間の平均を示す指標です。
2022年の平均寿命(男性81.05年、女性87.09年)と健康寿命の差は、男性で約9年、女性で約12年になります。
この差の期間は、なんらかの介護・医療のサポートを受けながら暮らす可能性がある時間と読み替えることもできます。
豊かな老後を考えるうえでは、「長生きするための備え」と「元気なうちにしておきたいこと」の両輪で見ておきたいところです。旅行、住み替え、資産の贈与や整理といった意思決定は、健康寿命の範囲で計画しておくのが現実的でしょう。

