皆さんは、日常、どこで買い物をされているでしょうか。
小売業、特に食品スーパーというのは極めてローカル性がある業態で、「すべての人が絶対にここでなければならない」というものが成立しにくい業態であります。
私は機関投資家として長年投資に携わってきましたが、「小売りはローカル」というのは小売産業を見るうえでは非常に重要な視点でした。
また、消費者から見ても地域各々で一番店というものがあり、値段や品質、品ぞろえで使い分けているというケースが多いのではないでしょうか。
したがって、「ここが一番の店舗だ」と言ってみたところで、各々お気に入りの小売店がある以上、絶対的な存在はないですが、今回は首都圏で非常に勢いのある小売りチェーンについてみていきたいと思います。
「まいばすけっと」は食品スーパーなの?コンビニなの?
「まいばすけっと」は最近では、「まいばす」とも略され、利用者で身近になっている食品スーパーの一つです。
イオングループが展開する「小型食品スーパー」ということになっています。個人的には商圏のとらえ方を見てもコンビニエンスストア(コンビニ)といってもよいのではと思うのですが、同グループの戦略上は「SM事業」に属しています。
2022年2月期の決算資料では、以下のように説明されています。
東京都、神奈川県を中心に小型食品スーパーを展開するまいばすけっと株式会社は、2022 年1月に東京都大田区に新たな店舗をオープンし 1,000店舗体制となりました。2005年の創業以来、「都市生活者へ、こだわりのある安さと品質を、毎日提供する」という思いをもとに、「近い、安い、きれい、そしてフレンドリィ」のコンセプトを実現すべく、流通を合理化し、店舗オペレーションを磨き、お客さまが求める商品サービスをお値打ち価格で提供し続け、約 16 年で 1,000 店舗体制という大きな節目を迎えました。
すでに1000店舗を超える規模で運営されている食品スーパーということになります。
それではここから、まいばすけっとの強さについてみていきましょう。
その1:イオングループであることの証明「トップバリュ」「トップバリュベストプライス」の品ぞろえ
普段、イオンで買い物される方は、「トップバリュ」の価格の安さに驚く方は多いと思います。
ありがたいことに、まいばすけっとでも「トップバリュ」シリーズの品ぞろえがあり、イオンの店舗は郊外にあることがありますが、大型店舗に行かなくとも、「トップバリュ」シリーズの商品を購入することができます。
そこそも、スケールメリットを聞かせる商品戦略であることを生かすために、まいばすけっとというチャネルを活用して、消費者とのタッチポイントを増やしたケースかと思います。
その2:ナショナルブランドも安い!
ディスカウントショップに行くと、ナショナルブランドの飲料や食品が安いということは多いですが、ディスカウンターと比較した際には、一般的な食品スーパーやコンビニでは、利便性を優先し、多少値段が高くても仕方がないと考える人はいるかと思います。
まいばすけっとでは、ナショナルブランドの商品でもディスカウンター水準での価格設定になっていることも多く、遠出しなくとも身近なエリアでお得な買い物ができます。
その3:コンビニを意識した商圏なのに食品スーパーという設定がありがたい
コンビニはイオンや一般的な食品スーパーと比較すると、当然ながら設定される商圏は狭く、身近な存在を付加価値としています。
買い物はまとめ買いするという方も多いでしょうが、やはり鮮度を問うものは、都度都度購入したいという方も多いでしょう。
そうした場合には、最近はガソリン代も上がってきているので、徒歩で行ける家の近くで買えるというのがやはりメリットといえるでしょう。
まいばすけっとは、商圏はコンビニのままで、品ぞろえでは食品スーパーを目線にしているため、肉、野菜を中心とした生鮮食品の品ぞろえはありがたいです。
最近のコンビニでも、生鮮食品を扱う店舗もありますが、まいばすけっとの品ぞろえと比べるとややさみしい感じがします。
また、まいばすけっとでは、生鮮食品以外でも、コンビニで買うような商品も取りそろえられており、これまた使い勝手が良いいというポイントとなります。
まいばすけっと vs. コンビニ業界から目が離せない
個人的には、まいばすけっとが近所にできて以降は、日常で必要になるものはまいばすけっとでそろえることができるため、コンビニに行かなくなりました。
冒頭でも述べたように、まいばすけっとはイオンにおいては「小型食品スーパー」という位置づけですが、今後の事業展開で最も脅威を感じるのがコンビニではないでしょうか。
便利で高価格帯で勝負をしてきたコンビニ業界ですが、まいばすけっとのような業態が他にも出てきた場合に、どう対応していくのかに注目です。
参考資料
企業調査部